高断熱化による結露問題と非定常計算サービスのご案内

ここ最近、ZEB/ZEH-Mにおける結露に関する相談が増加しております。
地域性もあるものの、高断熱化と気象条件の変化に伴う外部環境と室内環境(エアコンの使い方)などの
影響で、5月~10月にかけて結露が発生しやすくなっているようです。

今年の夏も記録的な暑さとなりましたが、改めて気象データを見ますと、日本列島のほぼ全域で高温と
降水量の増加が確認できました。
このような気象変動を受けて、建築においては外部環境を考慮した室内環境の設計への変化に、対応が
求められる時期に来ていることが伺えます。

その一例が夏季に発生する結露です。外気温が35度以上に達し、さらに太平洋高気圧が長期間居座る
ことで、水蒸気をたっぷり含んだ空気が室内に入り、壁内、点検口下、シンク下、天井裏、外気入り口
などで結露が発生することが散見されています。

結露対策には現場の施工性も影響するため、一度発生すると原因を特定するのが難しいこともございます。
結露に関する問題解決に向けて、インプラットでは非定常計算サービスを始めることにしました。
まだ試行錯誤の段階ですが、結露・カビの発生を、精緻な気象データを活用し、建築地や部材構成を
詳細に把握・計算することで、発生原因の特定に役立つことを目指しております。

気象庁自ら日本の気象を「地球沸騰」と表現するように、今後の設計には十分な注意が必要です。

気象庁 | 2024年夏(6月〜8月)の地域平均気候表

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